北関東へ

 とあるシンポジウムに出席するために、北関東のK市に出かける。東京の多摩地区に育ち、現在神奈川県に住む僕には、関東平野のだだっ広さがいつも印象的である。丘と谷が連続してうねうねした地形を見慣れた目に、どこまでもどこまでも広がる、まったらいな土地は、なんだか異世界に見えなくもない。こがらしが吹いて、あー寒そ。


 はじめて湘南新宿ラインにのったが、意外に早くK市へ。そこからバスに乗って20分ほど、R大学にたどり着く。思いがけず広々としたキャンパス、建物もなかなか立派だ。学生さんたちの寮もちょっとのぞいたが、とても快適でカラオケルームまである。ふ〜む。


 シンポジウムの報告者は4名。地元の自治体の首長の方、海外からのお客様が続く。最後の報告者の僕は、まあ、時間の調整要員であろうと思っていたら、案の定、大幅に時間を過ぎて順番が来る。というか、すでに予定された報告終了時間を過ぎている。元々15分という話だったが、「10分以内に終わるべし」とのメモが来る。ふふん、まかせなさい。こんなこともあろうかと、前口上をすべて略し、4つのキーフレーズに話をまとめる。短い方がいいのは言うまでもないが、あんまり短いのもわざわざ聞きに来てくれたお客さんに失礼である。8分で終了。


 それでも、その後、市民の方からいくつか質問もいただいたし、声もかけていただいた。はじめての場所、知らないお客さんの前でお話させていただくのも、それなりに緊張感があって面白い。なかなかいい経験だったのだ。


 帰路は新幹線。あっという間に東京に帰った。