懐かしさの源

 『Always 三丁目の夕日』の続編が話題になっているそうであるが、そもそも前のも見ていないので、何とも言えない。でも、あちこちで見かける宣伝などを見ると、東京オリンピックの頃(なのかな?)の風景をリアルに再現していて、見る人が(実はその時代を直接経験していなくても)「う〜ん、なんだか懐かしい」と思うよう、うまくできているようだ。


 と思っていたのだが、今日、人と話していて知ったことには、ああいうのに「懐かしい」と思うのは、世代的な限定があるらしい。この前、4歳違いの義弟と『Always』の風景について話していて盛りがったが、今日はさらに下の世代の方と話していて、「ぜ〜ん、ぜ〜ん、(『Always』の風景が)ぴんと来ない。戦争の頃の話とあんまり違わないように見える」と言われ、ちょっと驚いた。ああいう風景って、そのくらいの世代になると、まったく地続きの感覚がないらしい。


 まあ、僕だって、物心がついたのは70年代半ば以降だし、東京オリンピックの頃というのは、ある意味、後から獲得したイメージに過ぎない。でも、なんだかまあ、そういう時代も、自分の子どもの頃とつながった時代、ちょっと前くらいの時代という気がするのだ。


 ちなみに、先日ちょっと『点と線』のドラマを見た。時代はさらに遡って1957年頃らしい。なかなか上手に時代の雰囲気を再現していたが、この時代はやはり戦争の色がまだまだ強く残っている。『Always』の時代ともまた違う気がするけど、「そんな違いぜ〜んぜ〜んわからない」ということである。


 というような話を家に帰ってA-sanに話たら、「そんなの、私もぜんぜんわからない」と言われてしまった。どうも世代の話とばかりも言えないらしい。