教育学

 最近、知らない方から、研究会等のお誘いを受けることが多くなった。まあ、これはこれで本を書いたり、新聞に文書を書いた効果であろうと感謝してお引き受けすることが多い。今日は、なんと戦後民主主義教育の理論的基礎を築かれた、あのH尾T久先生の研究会からお声がかかった。僕の母親は教育思想史学者であるし、これは出なければなるまい、と勇んで出かけた。


 が、会場に着く直前になって、考えてみると、この研究会、面識のある人が誰もいない。そういう研究会に出るのって、けっこう大変だなあと急に不安になった(不安になるなら、もっと早くなった方がいいと思うけど)。まあ、この蛮勇が自分の持ち味、と会場に突入する。


 H尾T久先生は気さくな方であった。まあ、蛮勇、蛮勇、、、万有引力と、言いたいことを言いまくる。質問に答え、戦後教育学にいう「民主的人格像」と、この本(=僕の近著、トクヴィル本)でいう「民主的人間」はまったく別の話である、なんてことを言いまくる(けっこうシビアな話である)。それでもみなさん、好意的に反応してくださって、まあ、とりあえず安心した。


 原さんの『滝山コミューン』の話をしたり、現代の国際政治の論争をしたり、なかなか面白い研究会であった。異文化交流もまた楽し、とあらためて思った。