父と子の秋

 一時は今季、完全に絶望、という感じだった某野球チームが、終盤に来て他のチームの失速を片目に、再浮上してきた。おかげで、我が家の父子のコミュニケーションはすこぶる順調である。一つひとつのシーンごとに、ともに喜び、ともに怒り、そして語り合う。「ああ、なんて家庭内教育がうまくいったんだろう、、、」と、感涙にむせぶ。


 が、今晩のように悲惨な試合だと、逆に雰囲気はお通夜のようになる。夏の疲れが出てきた父親は、お酒も飲んでいないのに、ぐったりとソファで居眠りしてしまう。息子はつまらなそうに、ボールをいじっている。


 秋が近づいているなあ。