保守

 共同通信佐藤俊樹さんが、僕の本の書評を書いて下さった。ただ、共同通信というのは地方新聞に配信されるため、現物を手に入れるのが少々難しい。先週あたり、「信濃毎日に出てたよ」と教えてもらっていたのだが、どうやって信濃毎日を入手するか、考えているうちに今日になってしまった。今日別の人から中国新聞に出ていたということで、記事をFAXしてもらった。ははあ、出てる出てる。


 辛口の佐藤さんにいったいなんと書かれているのか少々不安だったが、とても好意的な書評で、面白そうな本であるかのように書評して下さっている。


 ただし、どきっとしたのが最後の一節。「その点でいうと、著者の姿勢は戦後的な分類では、むしろ「保守」に近いのではないか。トクヴィルだけでなく、それを読む日本の政治思想も、ぐるっと回転しつつあるようだ。読んでいて、そこもとても面白かった」。


 ん〜、どういう意味だろ。佐藤さんも指摘するように、トクヴィルは民主政万歳の人ではないし、あらゆるものを「当たり前」ではないとして疑った人である(にもかかわらず、最終的に民主政を擁護し、平等の正当性を説いた)。これに対し、佐藤さんによれば、「戦後民主主義」は多くのものを「当たり前だろ」で済ませてきたという。その後で先ほどの一節が出てくるのだろうから、それほど否定的な意味ではないのだろうけど、、、


 まあ、それでも「保守」と言われると、どきっとするなあ。