結婚式

 義弟の結婚式。僕はとくに役もないので、のんきにワインを飲んでいる。


 かわりにDaichiがいろいろ働いてくれた。式では、新郎新婦の先導役で、指輪を入れたかごを神父さんに届ける役目。任務遂行を目指し、ひたすらまじめな顔をして入場する。新郎新婦を置いてきぼりに、一人ばく進して祭壇に到着してしまったが、まあ、とりあえず無事役目ははたした。


 披露宴では新郎のお色直しの介添人。司会のお姉さんにインタビューされ、名前や年齢を答えたあと、「将来、誰と結婚したい?」と聞かれ、迷わず「ママ!」と答える。(母親の)やらせではないかという一部の疑いを封印し、みごと場を盛り上げた。


 う〜む、やるではないか、といい気になって白・赤のワインを飲み続けた父親は思ったのである。