どちらがいいか

 ごほごほ言いながら何とか一日の仕事を終えたものの、ミーティングというとやはり夜でないとというおじさん方のリクエストで夜の渋谷に出かける。ごほごほ。


 まあ、いろいろ打ち合わせをしたのだが、おもしろかったのは店で働いていた方。話がたまたま藤原正彦の『国家の品格』に及んだとき。当方3人連れのうち、一人がかなりストレートに藤原擁護の論を展開した。残り二人(僕を含む)が「う〜ん」という反応をしたとき、店の女性が参入し、藤原擁護論というか、かなり肯定的な論を述べられた。この店はフェミニストの集う店ということで知られ、その話の寸前、三砂ちづるさんの話をしていたとき、ぼろくそな話をされたばかりだったので、なかなか印象的だった。そうか、三砂ちづるはだめだが、藤原正彦はオーケーなのか。ふ〜ん。


 僕は前に三砂さんに会ったことがあるが、まあ、どう考えてもポリティカリー・インコレクトな人ではあるが、その人となりは、正直な人であり、それはそれでおもしろい人であるという印象を持った。という話を店の人にしたところ「とんでもない」という反応であり、論座2月号の田中美津さんの論文を読めと言うことでコピーをもらった。


 まあ、世の中いろんな人がいるな、ということではあるが、藤原正彦三砂ちづるのどちらが許せないか、という論点は、今まで考えたことがなかった(正直、僕は『国家の品格』というタイトルの品のなさだけで敬遠だけど)。実を言うと藤原の今回の本は読んだことがない。今度、一応読んでみよう、、、昔のケンブリッジ滞在記とかはけっこう愛読したのだけど。ごほごほ。