元気で行こう。絶望するな。では、失敬。

 僕は太宰治のいい読者ではないが、彼の『津軽』は好きで、何度も読んでいる。今日もちょっと読んでいて、最後の一文に目がいった。うん、やっぱり太宰って、天才だよな。僕もいつの日か、こういう文で終わってみたい。


 「さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。」


 ちなみに太宰はこれを書いた4年後、40歳を目前に自死するわけだが、彼の命日は僕の誕生日と同じ日である。