早く寝なさい

 子どもを寝かしつけるのがどうも苦手だ。寝ろ、といっても、それで寝るはずがない。「お話して〜」と言われて、毎夜毎夜、似たようなお話をする。が、子どもは定型が好きなので、それでいいらしい。


 問題なのはいつまでも寝ないこと。最後は話し疲れて、僕がほんとうに寝てしまうか、あるいは寝たふりをしないと寝てくれない。


 今晩も寝たふりをしていて、「もう、いいかなあ〜」と思って薄目をあけたら、こっちを見てにやっと笑った。なんだ、ばれてるのか。


 もうやだ、とふてくされていると、ようやく寝てくれた。毎夜、根性比べなのだ。