ベルリンを歩く
ベルリンに来て、はや二ヶ月が過ぎた。が、その割に、行動範囲は大学とアパートの周辺に限定されていたようだ。言い換えると、旧西ベルリンのさらに南西の住宅地地帯が僕の生活圏のほとんどだった。
が、それはさすがに狭すぎるのではないか。そのことに気づいたのは、旧知のHさんがベルリンに来てくれたからだ。Hさんは壁崩壊前の1986年に始まり、壁崩壊直後、さらに2000年代と、何度かこの町を訪れているという。そのHさんにくっついて僕もベルリンのあちこちを歩いてみた。
例えばこの絵が有名なクロイツベルク地域。トルコ系移民が多いことで知られているが、若い人も多く、活気に満ちている。かつて壁がある時代、周辺地帯であったこの辺りに多くのアーティストが暮らしたようだ。今でもパンクな雰囲気が漂っている。
イーストサイドギャラリーにも行ってみる。ここにも壁が結構残っているが、今はアートの場所のようだ。
そこからさらに、旧東ベルリンの雰囲気が残っているカール・マルクス・アレーを通り、アレクサンダー・プラッツへ。そして最後はこれ。ベルリンの中心部だが、かつてはアーティストでいっぱいだった地帯。今はすっかり観光地になり、再開発が進んでいる。もはやパンクな空気は希薄だが、この絵など、見ているとどきっとする。
やはりベルリンは面白い。これまでの出不精を反省し、これからはもう少しベルリンの町歩きをしてみたい。