ライプツィヒ

ドレスデンからそのままベルリンに帰るのも能がない。ということで、ライプツィヒに寄ることにする。サイズ的にはドレスデンより小さいが、ここもなかなかの観光都市のようだ。そこでまず、ゲーテさんに挨拶する。若き日の像で、この街をかなり(飲み歩いて…

ドレスデンへの旅(2)

それでもなんとかドレスデンにたどり着く。駅に荷物を預けて、早速街の中心へ。印象として、なんだかやけに新しい建物が多い。それもそのほとんどが大資本のチェーン店。なるほど、考えてみればドレスデンは旧東ドイツ、統一後に旧西ドイツ資本が入り込んだ…

ドレスデンへの旅(1)

講義も終わったことだし、旅に出かけることにした。まずは近場ということで、ドレスデンに行くことにする。ザクセンの古都、第二次世界大戦の爆撃から、時間をかけて歴史的建造物を復元したことで有名だ。 とはいえ、まずは列車に乗らないといけない。が、途…

講義終了!

今日でめでたくこちらでの講義をすべて終えた。週3回、英語で講義をするなんて、正直なところまったくイメージできなかった。でも、やってみると、あっという間に終わった気がする。1週、1週なんとかこなして、「ああ、なんとか今週も乗り切ったよ」と思…

ベルリンを歩く

ベルリンに来て、はや二ヶ月が過ぎた。が、その割に、行動範囲は大学とアパートの周辺に限定されていたようだ。言い換えると、旧西ベルリンのさらに南西の住宅地地帯が僕の生活圏のほとんどだった。 が、それはさすがに狭すぎるのではないか。そのことに気づ…

21世紀の日本

ドイツでの滞在ももう少しで後半に差し掛かる。講義も7週目でちょうど半分終わったことになる。しつこいようだが、こちらでの講義について、再度触れたい。 こちらでの担当は三種類。一つが学部向け、一つが大学院向けの講義で、後のもう一つが日本語講読の…

日本について

ベルリンに来てから、一月と半分くらいである。すっかりとは言わないけれど、かなりこの街に馴染んできた。その上での印象は、開放的で、暮らしやすい、ということだ。大都市だけれど緑が多く、適度に機能的で、それでも生活を楽しむ余裕を失っていない。各…

走るのは楽しい

すっかり、こちらの更新を怠ってしまった。ほとんど毎日同じような生活の繰り返しで、とくに書くことがないなあ、というのが理由。でもまあ、少しでも書いてみよう。こちらで熱心にやっていることの一つは走ること。こちらに来た当時は、ベルリン中心部にあ…

ベルリンの壁

ベルリンに来て、はや半月。ようやくベルリンの壁を見に行った。と言っても、まだ壁が残っているのは、ほんの数カ所だけ。まずはベルナウアー通りへ。 天気が良い。芝生の上では若者たちがやぐらを作って、壁越えに挑戦している。確かに、頑張れば越えること…

講義雑感

ついでに勢いに乗って、もう一本。講義についてだ。 正直なところ、英語で講義をするのも楽ではない。これまでも単発でなら何回かやったことはある。が、週3回を14週やるというのは初めてだ。我ながら「大丈夫かねえ」と思いながらドイツまでやってきた。…

step by step

木曜日の夕方、すべての講義と演習が終わった後が、一週間でいちばん幸せな気分になれる時間帯である。今週もおかげで楽しく講義と演習を終えられた。少しホッとしたところで、こちらでの環境への順応ぶりについて、少し触れておきたい(大学篇)。 正直なと…

買い物

こちらに来てから、我ながら感心するくらい禁欲的な生活をしている。大学とアパートを往復し、その道すがらスーパーによる以外、ジョギングを除いてほとんど外出していない。一度だけポツダム広場とブランデンブルグ門に行ったが、それ以外、ベルリンの街を…

ドイツでの講義

今回ベルリンにはサバティカルで来ているわけではない。講義を週3回することが条件である。英語で良いのだから、ドイツ語でやるよりはマシだけど、それでもなかなか大変である。あいにく日本を出発するまでドタバタが続き、講義の準備どころではなかったの…

ベルリン自由大学の学食

ベルリンに来て以来、昼食はいつも大学の学食である。日本にいる時も、なんとなく学食が好きでよく出かけるが、ここにいてはどうしても頼らざるをえない。ベルリン自由大学の学食はなかなか広くて快適。雰囲気も明るい。お惣菜からデザートまでけっこう充実…

勉強は楽しい

ベルリンも四日目になる。といっても講義はまだ始まっていないので、すべてはここでの生活を始めるためのセットアップ作業である。一日一日と、自分の分かること、できることが広がりつつあり、海外生活の楽しさを感じる時期でもある。 今のところはまだ大学…

はじめてのドイツ

ドイツに4ヶ月ほど滞在することになった。ベルリン自由大学で講義を行うのが目的だが、実を言うと、これまでの人生で一度もドイツに来たことがない。フランス人によくある偏見で「行くなら南」という発想に影響されたのか、イタリア、スペイン、ポルトガル…

隠岐の島

子どもの頃から、郷里ということで、島根県の隠岐の島に連れてこられた。父自身、この島に住んだことはなく、いわば、「祖先の地」ではあるが、実質的なつながりは薄い。本土から60キロの離島。それでも、父は夏休みごとに、この島に僕を連れてきた。自分…

島根県立大学における偲ぶ会挨拶

本日はご多忙のなか、亡き父を偲ぶ会にお集まりいただき、心より御礼申し上げます。会を主催していただいた島根県立大学、同短期大学部、さらに共催としてお力添えいただいた浜田市、島根県立大学浜田キャンパス同窓会、および同総合政策学部学友会の皆様に…

偲ぶ会 遺族挨拶

本日はご多忙のなか、亡き父宇野重昭を偲ぶ会にお集まりいただき、心より御礼申し上げます。また、会場をご準備いただいた成蹊学園・成蹊大学をはじめ、宇野ゼミ同窓会、国際政治学会、さらにアジア政経学会など、ご協力いただいた関係団体の皆様にも感謝い…

喪主挨拶

本日は年度始めのお忙しいなか、亡き父の葬儀にご参列いただき、まことにありがとうございます。 父は年初に心筋梗塞で病院に入院し、医師や看護師の皆様のご支援の下、なんとか病を克服して再び研究、著作の生活に戻るべく努力を続けておりましたが、最後は…

2016年

2016年もあと10分で終わりである。今年はどんな一年だったのか。 本は久しぶりにたくさん単著(編)を出した一年だった。論文集『政治哲学的考察』、新書『保守主義とは何か』、それから戦後思想のアンソロジー『民主主義と市民社会』。アンソロジーも、10…

街の本屋

僕は毎日、本屋に行く。2軒、3軒、はしごすることも多い。妻に呆れられほどAmazonでも本を買っているのだが、それでも本屋に行ってしまう。家の周りの本屋、大学の生協書籍部、通りすがりの本屋、などなど。やはり、本屋の魅力は、自分が考えてもいなかっ…

教員であること

僕は大学教員の仲間のなかでは、やや特殊な事例に属する。というのも、僕が所属するのは大学に付属する研究所、プロパーの学生さんのいない、建前的にいえば、研究に専念するのが義務の機関である。 もちろん、実際には、学生さんとの接触は多い。非常勤で教…

これから僕の本を読んでくれる人に

これから僕の本を読んでくれる人に。 もし、万が一だけだけど、僕の本に関心をもってくれる人がいたら、次のことを伝えたい。最初に、どれか一冊を読むとしたら、どの本を読むべきか。 まあ、高校の現代文や大学入試を思えば、『<私>時代のデモクラシー』…

教師業

ここだけの話だが、僕はどうも教師業がしっくりこない。 やはり先生というのは、底なしに人間好きで、深情けであろうと、若い学生さんにコミットできる人が望ましいと思っている。教師は技量より、人柄が大切ではないか。いまでもそう考えることが多い。 そ…

論文集

自分の論文集を出すことになった。正直いって、そのときどきの依頼で書いた論文ばかりである。まとめたところで、本になるのかなあ〜と、結構不安であった。 そもそも、僕はものもちが悪い。過去の論文といっても、自分が何を書いてきたのか、そのデータはど…

とある記憶

何と言うか、いまさら何を書いても、自己正当化というか、自己弁明にしかならない気がするのだけど、それでもとりあえず書いておく。友人Kの最期の話である。 友人Kは大学のサークルの一年後輩で、その後、別の国際交流団体でも一緒になった。彼は僕のことを…

ハーヴァード大学

ハーヴァード大学に出張した。この大学に行くのは3度目だと思う。ペーパーを読む機会を与えられたのははじめてではないか。 しかし、今回僕は、大平正芳の研究会を中心に、現代日本政治の転換点を論じた。これはこれで、僕としては大切なテーマであり、けっ…

ぱっきり分けない方が楽しい

昨日、新任の同僚の歓迎会を行った。その同僚はアイルランド国籍の政治学者であり、父親がアイルランド人で、母親が日本人だという。優れた日本政治研究者であり、同僚に迎えることができて、うれしく思う。それにしても、職場の雰囲気の変化が面白いなあ、…

山本昌投手引退

まあ、ある意味ではどうでもいい話であり、ある意味では大切な話である。そう、中日ドラゴンズの山本昌投手の引退である。 僕は、この人というと、まず思い出すのは、これまでも何回か触れたが、沖縄キャンプでの話である。もうだいぶ前になるが、実に物好き…